2016年06月23日

やさしい夜を待ってます

窓を叩きつけるように降る雨

家ごと溶けて流されるんじゃないかって思うほど


2m近くまで伸びた ひまわりは寝るように倒れてる


テントで生活している人
車で寝ている人
どうやってこの夜を過ごしているでしょうか

避難所にいらっしゃるでしょうか


地震の被害をほぼ受けていない家に暮らす私ですら恐ろしい



生活が落ち着いてきた人も
心が安定してきた人も
また夜に脅える日が戻ってきたことでしょう



これまでなら友達や家族と
「雨ひどかったね」
って話していた


けど今は違う


「もうこれ以上何もないといいね」

「無事でいてね」

「避難したほうがいいよ」


≪いのち≫を近くに感じながら言葉を選ぶ


これは自然が私たちに教えてくれたことのひとつ



「また明日ね」

って言葉に 重みを感じるようになりました


***


熊本地震で被害の大きかった御船町をたずねました

やさしい夜を待ってます


平日の昼間 誰もいないテント村

休日は親子連れで賑わう町の真ん中の恐竜公園

脇の広場には仮設住宅建設の準備がされていました



工事のお昼休憩をされていた山下さん親子

かっぷくが良くて
ホッとさせてくれる笑顔のお2人

やさしい夜を待ってます

土木がメインの建設会社を営まれています


震災後 ここ御船に
仮設住宅建設を請け負っておられ
御船の前は西原村だったそう


プレハブの仮設住宅は地盤の整備を含め
約1ヶ月で完成します

今は地盤を強化し安定させる行程で
完成は7月半ばの予定だそう
やさしい夜を待ってます



4年前に熊本を襲った豪雨で
阿蘇や熊本市は大きな被害を受けました

そのときも阿蘇の一ノ宮に仮設住宅を建てました

期限付きの仮設住宅は
取り壊したばかりだったそうです



「壊さんで とっとけばよかったなぁ」

って社長のお父さま。



熊本県合志市のご自宅は
被害は大きくありませんでした

でも周りは 倒れた家屋などで
通れなくなっている道もあり
お持ちのダンプで 復旧作業にあたりました

「できることをせなん、て思たもんね」

やさしい夜を待ってます




「今年は暇ばいねって話しよったばってんね~
まさかこがん忙しくなるとは。
でも儲けには い~っちょんならん!」

って70を超えた社長

やさしい夜を待ってます


家を修繕しようにも工賃も物価も跳ね上がっている今

需要と供給のバランスってヤツでしょうか
世知辛さを感じてしまいますハートブレイク

どうにか家を住めるように と思っても
心折れそうな現実があります

「そがんことしたらいかんもん。
こがん時こそ助け合わなん」




こんな人がいてくれてよかった


暑い中 雨の中 遠くから毎日出勤お疲れ様です

頼みます、おじちゃん!!!!!!!!
安心して眠れる家ば!!!!!

やさしい夜を待ってます


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Posted by hachidori.photo at 00:19│Comments(0)くまもと地震
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